咬み合わせのお話|武蔵砂川・玉川上水で歯科をお探しの方はふじの歯科医院まで

日・祝
9:30ー13:00 / /
14:30ー19:30 / /

★=金曜午後14:30ー18:30
▲=土曜午後14:30ー17:30
休診日:木曜、日曜、祝日

〒190-0031
立川市砂川町4-37-20
  • 電話
  • メニュー

咬み合わせ(咬合)とは

武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

「咬合(こうごう)」とは、下顎が上顎に向かって閉じることをさすことと、上下の歯の接触をさすことがありますが、一般的には上下の歯の接触をイメージする方が多いのではないでしょうか。
人間の場合、上顎は頭蓋骨に固定されており、下顎は筋肉によって頭蓋骨から釣り下がっています。
これらの筋肉が収縮・弛緩することで、顎関節を中心に下顎が動きます。つまり咬合には、歯・筋肉・顎関節・神経などが密接に関わるため、どれかひとつでも問題があると「咬み合わせ」にも問題が起こります。
特に人間の顎関節は、回転運動に加えて前後左右にも動かせる複雑な構造をしており、トラブルが生じやすいといえます。

咬み合わせが悪くなると

咬み合わせのバランスが悪くなると、上下の歯が接触する部分(咬合接触点数)が少なくなって、接触のある歯だけに咬合力が集中するため、咀嚼の能率が悪くなります。さらに歯周病などで歯を支える部分が弱くなっていると、噛むことに不自由が出てきます。
特に前歯の咬み合わせのバランスが悪くなると、発音が不明瞭になったり、話すと唾が飛びやすくなったり、口がポカンと開いたままで口腔内が渇きやすくなったりと、さまざまな影響が出てきます。歯が1本抜けただけでも、咬み合わせのバランスは大きく変わりますので、まずは当院にご相談ください。

歯や咬み合わせの治療が
必要な理由

武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

椅子は、脚が1本でもガタついているとバランスを崩して壊れてしまいます。歯も一緒で、むし歯や抜けた歯をそのまま放っておくと、お口全体のバランスが崩れていく原因になります。
またむし歯は、細菌やケア不足だけではなく、咬み合わせのバランスが悪いことによって入る「小さなヒビ(マイクロクラック)」も要因となります。このように歯の症状はすべて、「咬み合わせ」とリンクしていると言っても過言ではありません。バランスの良い咬み合わせを考慮しながら、メンテナンスや歯周治療を行ってお口を健康な状態を保つことが、ひいては全身の健康ともつながってくるのです。

歯が抜けた状態を放置すると

咬み合わせや顔貌に大きな影響が出ます

歯は支えあって自立しているので、1本失うだけでもそのバランスを崩して、見た目や咬み合わせだけでなく、体にも影響を及ぼす可能性があります。さらに放置するとほかの歯にも連鎖的に影響が及びます。すべての歯が揃っていることでようやく保たれていたお口全体のバランスが崩れていくのです。
では、バランスが崩れるといったいどうなるのでしょうか?

  1. 咬み合わせのバランスが悪くなる

    抜けた歯の両隣の歯が移動したり傾いたりするので、咬み合わせのバランスが悪くなり、咀嚼にも大きく影響します。また、咬み合わせのバランスが悪くなり、噛むたびに顎の骨がズレるため、顎関節症を引き起こす可能性があります。

  2. 歯がもろくなる

    歯は、指ではつぶせない物もかんたんに噛みつぶすことができ、非常に強い力をかけることができます。つまり歯を1本でも失ったり、咬み合わせのバランスが悪くなると、ほかの歯に負担がかかるのです。負担がかかった歯はもろくなったり、ひびが入ることもあります。

  3. むし歯や歯周病になりやすくなる

    歯と歯の隙間が広がって、そこに食べ残しが挟まりやすくなり、むし歯や歯周病にかかりやすくなってしまいます。

  4. 歯が伸び出る

    抜けた歯と咬み合わさっていた歯が、今まであった歯に咬み合わせようとして、伸び出てしまう可能性があります。

  5. 顔に歪みが出てくる

    抜けた歯を放置していると、最初は上手く噛めなくても次第に片方の歯で上手に噛めるようになり、偏った噛み癖がつきます。そうなると、咬み合わせの左右のバランスが崩れ、顔の形も左右で異なるほど歪みが出てきます。

  6. 老け顔に見える

    歯並びは、顔の形や風貌に多大な影響があります。歯が抜けると口元がしぼんで、老人の顔貌に変わっていきます。また噛む力が衰えるため、顔の筋力が低下して、シワやたるみも増えていきます。

むし歯の原因にもなる咬み合わせ

武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

むし歯の原因のひとつに、歯にヒビが入ったところから「隠れむし歯」になり、それが広がってしまうことがあります。人間の歯の噛む力は50キロ近くあるので、「歯を食いしばって」がんばりすぎたり、イライラしてつい「歯ぎしり」したり、ストレスで「食いしばる」力が強いと、歯のエナメル質にヒビが入り、そこからむし歯になっていきます。歯のエナメル質は硬いといってももろく、歯の堅さやすり減り方にもすべて意味があるのです。
むし歯の治療で金属やセラミックなどの人工の修復物を詰めると、硬さやすり減り方が自然の歯とは異なるので、衝撃や強いアタリを感じます。すると、咬み合わせる歯にもヒビが入って知覚過敏を起こすことがあります。また歯の根元が減って咬み合わせが不安定になると、隣り合っていない歯にまで影響して、お口から体全体のバランスも崩れていきます。
つまりむし歯の治療を重ねるほどに、咬み合わせが不安定になり、体にも影響が出てしまうのです。だからこそ、むし歯と一緒に咬み合わせも治療していく必要があるのです。

バランスのとれた咬み合わせ

良い咬み合わせの目安として、「前歯の中心が上下合っていること」などとよく言われますが、厳密には間違いです。いくら上下の中心があっていても、前後斜めに歯が生えている人もいて、良い咬み合わせとは言えないことがあります。反対に、歯並びの悪い人も、それなりに咬み合わせのバランスを保っている場合もあるのです。
きれいな咬み合わせでなくても、日常生活に支障がなければ気にする必要はありません。ただし咬み合わせは、咀嚼・発音・外観・姿勢などに関わりますので「その人にとってバランスの取れた咬み合わせ」に調整していくことが重要です。気になる方は、一度当院にご相談ください。

噛むことの効用

しっかりと咀嚼して歯を使うことは、咬み合わせのバランスを良くする影響があります。さらによく噛むことは、下記のようなメリットがあります。

  1. むし歯の予防

    噛むことの一番の良さは、唾液が良く出るようになることです。唾液は1日に1~1.5リットルも分泌され、口の中を洗い流す作用があります。また歯垢中の細菌によって糖質が分解されて生み出される酸を中和して、むし歯や歯周病を防いでくれます。
    さらに、唾液に含まれるカルシウム、フッ素によって歯の修復(再石灰化)が行われ、酸で溶かされたエナメル質を修復してくれるのです。
    ※ただし、これはむし歯のごく初期の段階でむし歯を予防する作用なので、痛くなるほどのむし歯は、この「再石灰化」では治りません。

  2. 胃腸の働きを促進する

    唾液にはデンプンを分解する酵素が含まれているため、唾液が食べ物と混ざると、その酵素が働いて食べ物を柔らかくし、胃や腸で消化しやすい状態にします。

  3. 肥満を防止する

    よく噛み、味覚が刺激されることで、ノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。このホルモンは全身の脂肪を分解して燃やす働きがあるため、よく噛むことは肥満の予防につながります。
    またよく噛むことで、血糖値が上がって満腹中枢が刺激され、大脳から「もうお腹いっぱい」という指令が出るので、少ない量でも満腹感が得られます。よく噛むことが食べ過ぎを防ぎ、肥満を予防できるのです。

  4. 認知症を防ぐ

    記憶に関わる脳神経の「海馬」は加齢とともに萎縮していきますが、海馬の神経細胞は鍛えれば増加することが判明しています。よく噛むことで、咬み合わせた時の刺激が歯根膜から脳へと伝わって脳への血流も増え、大脳辺縁系や海馬が活性化されるのです。脳が活性化されることで、認知症の予防につながります。

  5. 全身の体力の向上

    よく噛むことで全身に活力がみなぎり、体力が向上します。人間は奥歯を「グッ」と噛みしめることで力を発揮するので、スポーツをする人は特に、パフォーマンスを上げるために歯をしっかり噛みしめられるかどうかが大切です。普通の生活でも、つまづいた時に力を入れて踏ん張ることで、転倒によるケガを防ぐことができるのです。シニアの方はケガが原因で寝たきりになってしまうこともあるため、しっかり噛めることはケガの予防にもつながります。

  6. 味覚が発達する

    食べ物の味覚を脳に伝えるのは、舌やのどの粘膜に広く分布する「味蕾(みらい)」です。舌だけで約5,000個もの味蕾があります。食べ物をよく噛むことで食べ物の味が唾液に溶け出し、それを味蕾が感知することによって初めて味の情報が脳に正しく伝わります。だからよく噛むと、食べもの本来の味がよくわかるのです。

  7. 発音がはっきりする

    よく噛むことで口のまわりの筋肉が発達し、口をしっかり開けて話せるため、発音がはっきりと明瞭になります。プロのアナウンサーが歯をとても大切にしているのは、見た目の問題だけではなく、発音にも関わってくるからといえます。

  8. がんを予防する

    唾液に含まれる酵素には、食品添加物や焼け焦げなど、食品の発がん物質の発がん性を抑制する効果があるといわれています。よく噛んで、唾液をいっぱい出し、食べ物と唾液をよくからませることが大切です。約30回(30秒)で、毒性が1~2割に薄まるといわれていますので、食事はよく噛むように心がけましょう。

ふじの歯科医院の歯科治療

武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

咬み合わせは咀嚼に影響を及ぼすだけではなく、健康にとって大変重要な要素です。
むし歯や歯周病で歯が抜けることを防いで、なおかつバランスの悪い咬み合わせを治さなければ、さまざまな弊害が起こります。
歯は条件によって位置が変わり、咬み合わせも変化していくため、歯・歯周組織・舌・顎関節・関連する筋肉を常に健康であるようにメンテナンスしていくことが必要です。
当院では症状のある箇所だけを治療して終わりではなく、咬み合わせとお口全体のバランスを診ることで、治療が完了した後も、メンテナンスのみで末永く快適な歯を使い続けていただけるような歯科診療をめざしております。
当院はこれからもシニアの方や有病者の方にとって安心・安全で快適な医療を提供し、患者さまの健康長寿に貢献することが使命であることを胸に、誠実な診療を続けていきたいと思っております。

入れ歯治療について

武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

近年、精度の高いブリッジ治療やインプラント治療によって、歯が抜けたところに歯を作ることができるようになりました。とても便利な治療ではありますが、ブリッジは両隣の健康な歯を削る必要があり、インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、顎全体への影響もあります。そこで当院では、適した素材を選ぶことで健康な歯や歯槽骨を傷めることなく、しっかりとした咬み合わせを作ることのできる「入れ歯」による治療を推奨しています。

入れ歯のメリット

メリット

健康な歯を削ることもなければ、
痛めることも避けられる。

デメリット

調整が難しい。

入れ歯(クラスプ、デンチャー)の種類

武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

入れ歯は隙間が空いて浮いた状態だと、ズレて噛みづらく、痛みが出ることもあります。そのため上部の咬み合わせだけを調整するのではなく、まずは土台部分を歯槽骨にピタッとくっついた状態に調整し、歯が抜けたところに沿うようにすることが必要です。
また入れ歯の土台は、お一人お一人のお口の状態に適した素材で作ることが大切です。
もし総入れ歯にする場合は、プラスチック素材を使うか、やわらかなシリコン素材でできた入れ歯を使うのか、お口の状態に合わせて適した方法を選びましょう。

プラスチック
武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

歯ぐきに触れる部分がプラスチック(レジン)で作られた保険適用の入れ歯です。
強度を保つために厚く大きめに作らなければならないので、違和感があったり、しゃべりにくい、熱さや冷たさに対する熱伝導が悪いため食べ物の繊細な味わいがわかりづらいという難点があります。
しかし保険適用なので安価で、ほとんどの症例で使用できるといったメリットがあります。
歯槽骨が平らな方はこのプラスチックタイプの入れ歯が可能ですが、歯槽骨に凹凸がある場合は、わずかな隙間(300ミクロン)がプラスチックの入れ歯でぎゅっと押された時に痛みが出ます。この場合、歯槽骨を削って平らにすることもできますが、手術となるため糖尿病の方や高齢のシニアの方にはあまりおすすめできません。

シリコン
武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

歯槽骨に凹凸があったり、歯が残っている場合など、お口の状態によってはシリコンデンチャーがおすすめです。シリコンの入れ歯は、歯肉側(粘膜側)がバイオシリコンという特殊な樹脂で内張りされています。このバイオシリコンの柔らかなクッション作用で、歯肉や残っている歯ともぴったりフィットして、強く噛んでも痛みのない入れ歯を実現します。また精度が高く隙間ができないので、食べ残しが挟まりにくいのが特徴です。

当院で入歯をおススメする理由

当院ではできるだけ歯を削らない治療「MI(ミニマルインターベンション)」に基づいた治療を行っています。できるだけ自分の歯を残して、歯の寿命を長くすることを心がけています。そのため抜けてしまった歯を補う場合は、残った歯や周囲の組織に影響を与えない「入れ歯」を推奨しています。

  • ブリッジ
    武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

    歯がなくなった時に、その両脇の歯を削って支えとし、そこに一体型の人工の歯を被せることで欠損した歯を補う治療法です。手術も不要で手軽にできますが、両脇の健康な歯を削る必要があるのがデメリットです。削った歯は弱まり、二度と元に戻ることはないからです。また、両脇の歯に過重な負担を強いることになるので、もともと健康だった歯の寿命を短くしてしまう可能性があります。また、ブリッジと歯肉の間に食べ残しが詰まりやすく、むし歯や歯周病の原因になってしまうこともあります。

  • インプラント
    武蔵砂川・玉川上水・ふじの歯科医院

    歯根と歯槽骨の間には、非常に大切な「歯根膜」という組織があります。この「歯根膜」がゴムのように微妙に動くおかげで、体の全体重がかかるほどの負荷をクッションのように吸収・緩和することができます。
    しかしインプラントは、歯槽骨に直接フィクサーという金属のネジを埋め込むため、この大切な「歯根膜」を失うことになり、歯槽骨に直接の負荷がかかるようになります。またインプラントでは細菌感染への注意が欠かせません。細菌に感染すると歯槽骨から顎の骨へと広がることもあり、持病がある方やシニア方のように免疫力が低下した人には、リスクが高い治療法といえるでしょう。インプラントはこうした危険性を考慮した上で、一生涯において定期的なメンテナンスが必須です。必ず、手術を行った医院で生涯にわたってメンテナンスを受けるようにしてください。